むかし、学校にいた頃教員によく言われたことは
「集中力がないのはダメ」
ということでした。

 

うがち過ぎですが今となっては
「ひとところに集中してもらって、
静かにおとなしくして言うことを聞いてもらえさえすれば、
怒ったりしなくて済むのよ」
を表現を変えただけの言葉に聞こえるのです。

 

 

集中力が散漫。
気になることが目の前に現れるたび、
そちらに目を向ける、意識を向けるのは「良くないこと」
と教育されていたことに覚えのあるかたはたくさんおられると思います。

 

でもそれは見方を変えると、
「あちこちに気のつく視野の広さ」
と言い換えられると思うのですが、どうでしょうか。

広い視野で周囲の監視をカバー

以前の会社にいたオツボネ様で、
他人の動きに異常に目を光らせるのが趣味のような人がいました。

 

自ら周囲、
特に自分の感情で「気に入らない」と思った対象への監視を
陰にも陽にも行うことでストレスでも発散していたのだろうと思いますが、
本っ当に迷惑でしたね。

 

 

ところで近ごろの世間一般では、
お姑さんがお嫁さんに遠慮をするのが「普通」となっているそうですね。

 

この人本人から聞いた話によると
長男さんが遠方に所帯を持たれたとのことで、
「面倒」を見たくても目や手の届く範囲にその相手がいないらしいのです。

 

遠方、とは言ってもそのお嫁さんのご実家近くに
長男さんは所帯を構えたという話も聞いたことがあります。

 

要は長男ご夫婦が共に、
このオツボネ様から遠ざかりたかっただけの話ではないでしょうか。

 

お嫁さん、賢いなと思いました。
また、長男さんはやはりご自分の母親とはいえ、
一番その人となりを理解しておいでだったのでしょうから
身近にいたくなかったのかもしれませんね。

 

他人の勝手な憶測ですが。

 

 

 

でもそうしたくもなるだろうなと思うほどの
「過干渉」ぶりでしたのでね。

 

オツボネさまからしてみたら、
自分の身内にそれができない欲求不満を
他人に向けていただけなのかもしれませんね。

 

いい大人なんですから、ご自身で何とかしていただきたいと思うのです
というのは、期待し過ぎなのでしょうか。

 

 

一見、こういう人が身近にいられては
落ち着かなくてしかたがないのも確かです。

 

でもどんな人にでも取柄があるのも確かですね。

 

つまり見方を変えれば、
表面上はどう見ても他人にとって迷惑にしかならないことでも、
なかなか真似のできない長所とも言えると思うのです。

 

 

このオツボネさまから受けた「訓練」
と敢えて言いますが、
それは周りへの視野を広げることでした。

 

この人に言わせると

ひとところに「集中」しているのはダメ
気配を感じたら反応できるくらい神経を巡らせないといけない

ということでした。

 

要は「注意力を働かせる」とも言いかえられるでしょうね。

 

実際オツボネさまはその注意力が、
周りを監視する方向に
異常に発達したようなきらいがないではないですが、
それを周りに言うだけでなく自分でもできていた人でしたからね。

 

頭の切り替えの素早い人だったと言ってもいいのではないでしょうかね。

 

それだけは素直に頭が下がる能力の高さで、
教え方やり方はともかく、
口うるさくしつけてもらったことで気づきの本質とでもいうことを
教えてもらったことは間違いないと思います。

 

 

ご自身で集中が必要な作業をしている最中でも、
「周りと違う」動きをしている人間を目ざとく耳ざとく見つけては、
「○○さん、何してるのぉ?」
と、その本人には聞かず、でもわざわざ聞こえるように、
自分の隣の席の人間に聞くなどは当たり前の日課でした。

 

さすが、仕事のできる人は感覚の発達のしかたが違いますね。

 

ちなみにわたしはよくその対象にされていましたね。
よほどわたしの仕事ぶりに不安を覚えていらしたのでしょう、
と思うようにしていましたが。

 

 

周りも疲れますが、
こういう人は自分でも自分を疲れさせているだろうなと、
今さらですが思いますね。

 

大きなお世話ですが
自分の身近な人間に構われないと、
その不満の捌け口を自分が絶対優位に立てる環境に求めていた
と想像すると、気の毒だなとも思わないではないですね。

 

迷惑なことに変わりはない話ですが。

集中力の高さは発揮する方向を間違うと残念なだけです

集中力がある子に育てようとするのではなく、
本当に好きなこと、興味を持てること、打ち込めるものが
見つけられる環境を与えてやることが大切だ。

  羽生善治

 

上にあるような、
本当に好きなこと、興味を持てること、打ち込めるものを見つけるには、
あちこちに注意を払う必要があるわけですね。

 

集中力が散漫だからと言って、
頭ごなしにダメ出しするのでは興味の芽を摘むことにもなるでしょうから。

 

どちらがより発達すれば良いという話ではなく、
どちらもバランス良く発達させるのが理想的ということになるでしょうか。

 

 

 

どちらかと言えば
集中力の高さを評価の対象とした教育を学校で施されているわけですので、
まずその思い込みを捨てることから始めてみましょうか。

 

集中力が高くても、
その発揮する方向を完全に間違えているようにしか見えない、
残念な人は世の中とても多いですのでね。

 

周りに目が行き届かなければ
周りにどう見られているのかにも気づけない人間が、
どうも量産されている昨今ですから、
いろんな意味で気をつけたいところです。

 


 
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